名鉄ト330形貨車(めいてつト330がたかしゃ)とは、かつて名古屋鉄道で運用されていた木造貨車(無蓋車)である。
概要
戦後の貨車不足のため、1948年(昭和23年)に国鉄から名鉄に無蓋車が大量に払い下げられた。これらの無蓋車は、名鉄では当初ト1形26両をト500形(ト501 - ト526)、ト6000形13両をト530形(ト531 - ト543)、ト4700形3両をト550形(ト551 - ト553)、ト9500形2両をト560形(ト561 - ト562)、その他の無蓋車7両をト570形(ト571 - ト577)としていたが、1949年(昭和24年)にこれらの形式を1つにまとめ、ト330形(ト331 - ト381)とした。全て私有車かつ国鉄直通車でありその所有者は大同製鋼、三河貨車組合、三河通運であった。
元々の車種がまちまちなこともあり、荷重は10tだがト381のみ12tである、また石炭荷重は7 t - 11 tと車番により異なる。
国鉄の貨物列車の速度がヨンサントオダイヤ改正により75 km/hに引き上げられるのに伴い、老朽化の進んだト330形はその条件に対応できないため、1968年(昭和43年)に形式消滅となった。
番号対比
脚注
参考文献
- 清水武・田中義人・澤内一晃『名古屋鉄道の貨物輸送』フォトパブリッシング、2021年。ISBN 978-4-8021-3270-1。




