レイランド レトリバー(Leyland Retriever)は、第二次世界大戦期にイギリスのレイランド社で開発され、イギリス軍およびイギリス連邦軍で運用された、6×4輪駆動の軍用トラックである。

概要

レイランド レトリバーは、第二次世界大戦期にイギリスのレイランド社で開発され、大戦を通じてイギリス軍およびイギリス連邦軍で運用された、積載量3t(60CWT)クラスの6×4輪駆動のキャブオーバー型トラックである。1930年代の設計で、1939年頃から量産が始まり、大戦中に6,542両が生産された。イギリスではレイランド レトリバーの他にも、同じクラスの6×4輪駆動の軍用3トントラックとして、クロスリー・モータース社の"クロスリー IGL8"、ガイ・モータース社の"ガイ FBAX"、ソーニクロフト社の"ソーニクロフト ターター"、キャリア(Karrier)社の"Karrier CK6"などが同時期に併行して生産されていた。

レイランド レトリバーの初期型のキャブは、キャンバス製の屋根とサイドドアを持ち、フロントウィンドウが無い状態であったが、後期には完全なフロントウィンドウ、金属製のドア、キャンバス製の屋根を持つ、より近代的な構造となった。汎用のカーゴトラック型の他、ガントリークレーンを装備したガントリートラック型、パネルバン型、ポンツーンブリッジの展開に使用されるブリッジ・エレクター型、サーチライト搭載型など、いくつかの派生型が開発されている。

"モンティ"の愛称で知られるイギリス軍の指揮官モントゴメリー将軍は、第二次世界大戦中、レイランド レトリバーのパネルバン型を自身の指揮車両として使用していた。この車両は(非公式に)、"モンティーズキャラバン"(Monty's Caravan)と呼ばれ、現在もイギリスのダックスフォード帝国戦争博物館に展示されている。

また、レイランド Type-C "Beaver-Eel" と呼ばれる、レイランド レトリバーを改造した装甲車が開発されている。この車両はキャブ部分まで完全に装甲板で覆われており、元車両の面影はほとんど無いが、前方にキャブ、後方に荷台があるという構造はトラック型と変わっていない。荷台部分には防盾を備えたイスパノ・スイザ HS.404 20mm機関砲、あるいはルイス軽機関銃が装備され、自走式対空砲として使用された。

使用国

  • イギリス
  • カナダ
  • オーストラリア

出典

  • panzerserra.blogspot.jp Leyland Retriever - Gantry version
  • lvvs.org.uk 1941 Leyland Retriever
  • armyvehicles.dk Leyland Retriever

関連項目

  • レイランド・モーターズ
  • ベッドフォードQL - 同時期にイギリス軍、イギリス連邦軍で使用されたキャブオーバー型の3t軍用トラック。
  • オースチンK5 - 同時期にイギリス軍、イギリス連邦軍で使用されたキャブオーバー型の3t軍用トラック。

外部リンク

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イギリス レイランド レトリバー GSトラック (初期型) (プラモデル) 画像一覧

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