『ブースカ! ブースカ!!』は、1999年10月2日から2000年6月24日までテレビ東京系列で放送された、円谷プロダクション制作の特撮テレビドラマ。
概要
平成ウルトラシリーズを手掛けた特撮スタッフによる『快獣ブースカ』の新作テレビシリーズ。放映中には連動番組として『バラサでブースカ!』も放送された。
『快獣ブースカ』の主人公・屯田大作とヒロイン・ミー子(美智子)の息子・雄作が主人公となっているが、初代ブースカはその存在を語られるのみに留まっており、前作の最終話で「20年後に帰ってくる」と言っていたことについて一切触れられていない。資料によっては本作品を描写や設定の異なる「イメージ的続編」と位置づけている。
制作にあたっては、現代的なアレンジをしても旧作とスタンスを変えずに物語のバリエーションを増やすことが意識された。
ストーリー
『快獣ブースカ』の屯田大作とミー子(美智子)の息子・雄作がスーパーヒーロー「ミラクルミラーキング」を作ろうとして、再びブースカを誕生させる。新しいブースカと子供たちはおかしな発明家の松土最円や快獣カモスケらの起こす騒動や怪しい事件に巻き込まれる。
登場人物
人間
- 屯田 雄作
- 人間側の主人公。大作と美智子の息子で父から貰ったクロパラとイグアナエキスから、新たなブースカを誕生させる。
- 屯田 大作
- 『快獣ブースカ』の人間側の主人公・屯田大作少年が大人に成長した。作中で初代ブースカの存在を言及することが度々あったが、最終回の「20年後に再会する」ということについては言及していない。
- 屯田 美智子
- 『快獣ブースカ』のヒロイン・ミーコが成長した。大作と結婚し、ラーメン屋「とんとん亭」を経営する。
- 屯田 妙実
- 大作と美智子の娘で雄作の姉。高校1年生。
- 水谷さやか、オサム(藤巻 修)、カッちゃん(荒井 勝則)、つっくん(津々見 努)、チカ(山口 千香)
- 雄作のクラスメイト。
- ゲンツキ
- 駄菓子屋「ゲンツキ堂」の主人。本名は安井一。
- 泡手 門之介刑事
- 夢町警察署の自称「天才」の刑事。
- 隼人 千里男刑事
- 泡手刑事の部下。
- アコ
- ケーキ屋のお姉さん。
- 松土 最円
- 大作の幼馴染の自称「発明王」のマッドサイエンティスト、様々な騒動を起こす。
- 凸丸・凹丸
- 松土の部下の忍者。
快獣
- 2代目ブースカ
- 快獣側の主人公。雄作が父のクロパラからスーパーヒーローを誕生させようとして生み出した新しいブースカ。初代とは体色以外は外見は大差はない。大食いで平和主義者。かつてのブースカと同じように超能力を有しているが、空腹だと著しく減退する。最円の開発した黒いブー冠をつけられると性格まで悪くなる。
- カモスケ
- 鴨に似た快獣。金にがめつい。地底に沈んだカモカモ王国が故郷である王子。本名は「マガモーテ・アイガモッチ…カモスケ123世」。茶色い身体など『快獣ブースカ』のチャメゴンがモチーフである。
- ハネタロー
- とんとん亭に据えつけられた大作製作の快獣形の時計。ただの時計かと思うと意味ありげな台詞を吐くことも多い。
- 初代ブースカ
- 大作が子供のころに生み出した快獣で前作の快獣側の主人公。前作の最終回ではチャメゴンと共に宇宙に旅立ち、20年後に戻ってくるということであったが、この物語中に登場することは無く、大作のアルバムの写真でのみ登場している(アルバムのほとんどは本作品のブースカの写真であるが、一枚だけ初代ブースカの写真がある)。
キャスト
参照宇宙船YB 2001, p. 96
レギュラー・準レギュラー
ゲスト
声の出演
- ブースカ - 高戸靖広
- カモスケ - 藤谷みき
- ハネタロー、フクロベエ - 増田由紀夫
- 小金沢一郎 - 沼田祐介(7)
- 十文字テン子 - 前田千亜紀(7)
- 冷蔵庫 - 神谷浩史(8)
- UFO、電話 - 幸野善之(16、37)
- ふしぎな雛の木 - 矢田耕司(21)
- 月 - 川浪葉子(26)
- 池 - 郷里大輔(26)
スーツアクター
- ブースカ - 横尾和則、永田朋裕
- カモスケ - 永田朋裕
- ミラクルミラーキング、小金沢一郎、冷蔵庫 - 三宅敏夫(1、7、8)
- 十文字テン子 - 能田弥生(7)
- ドンドコ族、死神 - 岡野弘之、寺井大介、斉藤陽佐(13、29)
- 死神 - 関根雅人(29)
- 宇宙商人 - 中嶋修(37)
スタッフ
- エグゼクティブプロデューサー:円谷一夫
- 監修:満田かずほ
- プロデューサー:斉藤郁→中島公健(テレビ東京)、笈田雅人
- アソシエイトプロデューサー:小山信行、山崎立士(nas)
- 美術監督:井口昭彦
- 脚本:川上英幸、古怒田健志、太田愛、吉田伸、大西信介、武上純希、右田昌万、増田貴彦、やまざき大志、西園悟、山口伸明、六本木学
- 監督:満田かずほ、原田昌樹、市野龍一、北浦嗣巳、根本実樹、田村浩太朗、八木毅
- 音楽:大森俊之
- 音楽プロデューサー:玉川静
- 文芸協力:江藤直行
- 制作:円谷プロダクション、テレビ東京
- 制作協力:ASATSU-DK
主題歌
- オープニングテーマ「ブースカ! ブースカ!!」
- エンディングテーマ「晴れときどき晴れ」
作詞:有森聡美/作曲:大森俊之/歌:林原めぐみ(キングレコード KIDA-190)
放送リスト
参照宇宙船YB 2001, p. 96
- 2000年1月1日は放送休止。
放送局
備考欄に特筆の無い場合は全てテレビ東京系列。
帯番組「バラサでブースカ!」
1999年11月1日から12月24日まで放映された、ミニ帯番組(月~金曜日、17時55分-18時)である。DVD・ビデオソフトには全巻に分散する形で収録されている。
ブースカ語講座、ブースカのダンス、ブースカ占い、ブースカの身の回りの出来事などをブースカとナレーターの掛け合いで紹介する番組であった。この時のブースカは着ぐるみの他にパペットによるものも存在し、撮影については向ヶ丘遊園内と砧社屋周辺で行われた。
- スタッフ
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- 構成・ディレクター - 秋廣泰生
- 担当 - 北澤元基
- ナレーション - 桑島法子
その他
- ブースカランドがあった向ヶ丘遊園の全面協力で同園内でロケーション撮影されている。作品の舞台である屯田家自宅兼ラーメン屋の「とんとん亭」、観覧車やメリーゴーランドといった遊園地のシーン、仲間が集まる広場など、2002年に閉園することになる同園末期の様子を伺うことが出来る。また、それ以外の商店街やアーケードといった大半のシーンは向ヶ丘遊園駅とパルテノン多摩(多摩センター駅)周辺でロケされている。
- ブースカのファンの山田まりやと林原めぐみが、それぞれゲスト出演と主題歌の歌唱を担当している。
- 第1話には夢のスーパーヒーローとしてミラーマンをモチーフとしたミラクルミラーキングが登場している。撮影当初はウルトラセブンをモチーフとしたミラクルキングセブンマンが登場する予定であった。
- 第2話にて夢の中に出てきた怪獣は『ウルトラマンガイア』に登場したゴキグモンを改造した物でその後、『ウルトラマンコスモス』に登場したカオスバグ、『ウルトラマンネクサス』に登場したバンピーラに改造された。
- オリジナルビデオ『ウルトラマンダイナ 帰ってきたハネジロー』(2001年)にはブースカやカモスケら本作のキャラクターがゲスト登場している。
映像ソフト化
- 2000年にDVDがバンダイビジュアルより発売された。全8巻。1・2巻は4話、3巻以降は5話収録。
脚注
注釈
出典
参考文献
- 『宇宙船YEAR BOOK 2001』朝日ソノラマ〈宇宙船別冊〉、2001年4月30日。雑誌コード:01844-04。
- 大石真司、江口水基・島崎淳・間宮尚彦『円谷プロ全怪獣図鑑』小学館、2013年。ISBN 978-4-09-682074-2。
- 『キャラクター大全 特撮全史 1980〜90年代 ヒーロー大全』講談社、2020年1月7日。ISBN 978-4-06-512925-8。
外部リンク
- ブースカ! ブースカ!! 公式サイトテレビ東京 2005年2月6日時点のオリジナルよりアーカイブ




